コロンビアのジャングルで飛行機が墜落し、1歳の赤ちゃんを含む子供4人だけでジャングルを40日間生き残ったという奇跡みたいなニュースがありました。
コロンビア南部のジャングルに飛行機が墜落し、行方不明になっていた子ども4人が、約40日ぶりに発見された。
発見されたのは、13歳・9歳・4歳・12カ月の赤ちゃんのきょうだい。 地元メディアによると、脱水症状や虫刺されなどがみられるものの、命に別条はないという。
墜落事故から40日、12カ月~13歳のきょうだい4人を無事保護 母親ら死亡もジャングルで生き延びる コロンビア(FNNプライムオンライン) – Yahoo!ニュース
この生き残った子供たちはウイトト族(ウィトト族・ウイトート族)と呼ばれる民族です。13歳のお姉ちゃんが生き残るだけでもすごい奇跡のような話ですが、1歳の子供まで生き残ったこのウイトト族はいったいどういう民族なのか調べてみました。
上の画像はウイトト族です。見た目は野性的な民族ですね。ですが、飛行機を利用したりする当たり完全な自給自足の民族でないことがわかります。
ウイトト族の文化や生活と知識
ウィトト族は伝統的に焼畑農業をする民族。主要な作物にはカカオ、コカ、トウモロコシ、バナナ、マンゴー、ヤシ、パイナップル、プランテン、サトウキビ、サツマイモが含まれています。タバコやピーナッツも少量ですが栽培しています。そして、土地の枯渇を防ぐために、数回の収穫ごとに畑を移転します。ウィトト族の農業はその効率性・持続性が高く、民族植物学者によって研究されています。
ウィトト族は吹き矢やショットガンを使って狩猟を行います。ジャングルで生き残ったのも狩猟の知識が親から受け継がれており、その知識を生かして食糧を得ていたとみられています。
獲物はカピバラ、アゴーティ、アリクイ、アルマジロ、シカ、ナマケモノ、オウム、カエル、カメなどですが、最も重要な獲物はサルとしています。
また、狩猟の他にも漁業も行います。食料を得る術が多くどこでも生きていける民族です。
ウイトト族の文化の継承
ウイトト族の文化は、口頭伝承や伝統的な祭りなどの形で継承されてきました。彼らは豊かな口承文学を持ち、物語や伝説、神話などを通じて祖先の知識や価値観を伝えています。また、音楽や踊りも重要な文化的要素であり、特に特別な行事や祭りの際には集まって演奏や踊りを楽しみます。
ウイトト族と他民族の交流
ウィトト族のmaloca(マロカ)では、男性が先祖から受け継いだ緑色のパウダーであるマンベ(またはジービー)を摂取するためのの場所があります。このパウダーはコカの葉とヤルモの灰から作られます。
伝統的に、ウィトト族の男性がマンベを摂取する際には、マグアレと呼ばれるドラムを演奏します。このドラムの音は数キロ離れた場所でも聞こえ、近隣の部族とのコミュニケーションをとります。
ウイトト族の争い
ウィトトは歴史的にグループや村としばしば互いに争いを行ってきました。この争いの目的の一つは、捕虜を取ること。若い捕虜はグループの一員として取り込まれ、年長者は儀式的に食されたとされています。そして、この争いののもう一つの目的は、病気の原因とされるシャーマンに対する復讐でした。
現在は争いはありませんが、過去には人食いの歴史があるのは驚きです。
ウイトト族の住居や人口
ウイトト族はコロンビアやペルーなどのアマゾン地域に住む先住民族の一つです。彼らはウイトト語族に属し、約15,000人から20,000人の人口です。
ウイトト族の社会組織は通常、小規模で家族中心の集落で構成されています。家は通常、サワヤカシダ(ヤシ科の植物)の葉で作られた屋根と、竹や木材で作られた壁で構成されています。家族や親族は共同生活をし、相互に助け合って生活しています。