五十嵐洸太さん死亡の原因「乗用車はレースを観戦していた」【ツール・ド・北海道】

事件・事故

9月8日の午前中に自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」に出場していた男子大学生の五十嵐洸太(いからし こうた)さんが反対車線の乗用車と衝突し心配停止で病院に搬送され死亡する事故が発生しました。この痛ましい事故が発生した原因について見てきます。

五十嵐洸太さんが死亡した原因「五十嵐洸太選手のルール違反」

一つ目の原因は亡くなってしまった五十嵐洸太選手が道路交通法を遵守しなかったことです。通行規制中の道路であってもロードレースでは右側車両を通行していいというルールはなく、法律を守る必要がります。

ロードレースの場合、左側車線の通行しか認められていない。

ツール・ド・北海道 – Wikipedia

しかし五十嵐洸太選手は前の集団を追い抜こうとカーブの下り坂で右側車線に飛び出し、乗用車と衝突してしまいました。

法的に大会開催中であっても対向車線の車両は通行可能で、あくまでも大会が自主的に通行規制をかけているだけというものなので反対側車線に車が走っている可能性は0でないため右側車線に飛び出すことは許されていません。

弱虫ペダルサイクリングチームに所属

五十嵐洸太選手は弱虫ペダルサイクリングチームに所属しています。この動画は事故の半年前に受けていたインタビューの動画となります。

中学一年生の時に兄の影響で自転車に乗り始めた五十嵐洸太選手。大学の同期に誘われて、弱虫ペダルサイクリングチームに入ることを決意しました。

弱虫ペダルとはロードレースを題材にした人気のスポーツ漫画です。面白い漫画なのですが、登場人物の中に飛んでもない人物の川田という人物が登場します。

このように作中でルールを守りたくない川田は「道路交通法の神様にでもなったつもりかよ」叫んでいます。

ロードレースをする選手の中にはこうしたルールよりも勝負を優先する選手がいるということを表現しているのでしょうか。

過去にもルールを守らず右側車線にはみ出す選手が続出

ツール・ド・北海道では過去の1997年にルールを守らず右側車線にはみ出す選手が続出し大会が中止するということが発生しています。理由は横風のためということですが、当然風が吹いたからと言ってはみ出してよい理由にはならず86人の選手に罰金と罰則が与えられています。

五十嵐洸太さんが死亡した原因「大会運営の”ずさん”な交通規制」

五十嵐洸太さんが死亡した原因の二つ目は大会運営の問題です。ツール・ド・北海道の大会運営は大会開催時は交通規制をかけていました。

交通規制というのであれば、最後に規制区域の入り口を通った車が規制区域の出口から出たのを確認して規制完了とするものと思っていましたが、大会運営は「規制時刻より先に一般車両が入っていた場合、どうにもできない」とコメントしています。

事故現場を含む約30キロの区間も、午前10時40分から同11時45分まで通行止めの対象とし、事故当時も規制していた。大会本部は、なぜ一般車両が走行していたのか「分からない」とし、「規制時刻より先に一般車両が入っていた場合、どうにもできない」と説明した。

北海道新聞

確かに、今回の事故では規制前に侵入後、規制区間内の駐車場に車を止めていたことから対処は難しいと思います。しかしそういった説明ではなく、時間で通行止めをしてただけというのがこの大会運営の説明であると北海道新聞の記事から読み取れ、ずさんな運営方法をしているというのがわかります。

また、コース全体でボランティアや警備会社の社員など計320人を配置していたとの説明もありました。しかし、320人誰一人として乗用車が走行しているのに本部に連絡しなかったのでしょうか。

他の選手の話によれば、この事故が起こった乗用車以外にも対向車線に車は走っていたとの話がも出てきており、一応規制はしているがそこまで運営側が気にしていなかったといったほうが、正しいでしょうか。

このような大会運営であっため、安全管理に問題がなかったのか、業務上過失他の選手の話によれば、この事故が起こった乗用車以外にも対向車線に車は走っていたとの話がも出てきており、一応規制はしているがそこまで気にしていなかったといったほうが致死の疑いで運営に対し捜査が進められているところです。

五十嵐洸太さんが死亡した原因「乗用車の運転手はレースを観戦後運転を再開」

五十嵐洸太さんが死亡した最後の原因です。乗用車の運転手は千葉からの旅行者で吹上温泉に向かっている途中で事故にあったと報道がありましたが、北海道新聞には「レースを観戦し先頭集団などを観戦してから吹上温泉に向かっている」と記載がります。

交通規制前に規制区域に入っており県外からの観光客ということもあって、交通規制がかかっていること自体は知らなかったのかもしれません。しかし対向車線でロードレースが行われていることは知っており、その上で車を走らせています。もちろん交通規制がかかっていても法律的に対向車線を走ること自体は問題ないのですが、自転車が走ってくる可能性を考えて運転する必要はあったということです。

事故現場は次の画像の通り見通しの悪いカーブでしかも坂です。

自転車側も一般的に時速40km以上は軽くでるので相当な速度でしょうから衝突を避けるのは無理でも、速度によっては死亡は避けられたのではないでしょうか。これに関しては詳しい情報待ちとなります。

乗用車は退去命令を無視していたとの目撃も

乗用車に対して退去命令が出ていたが聞き入れず、それどころか怒鳴り散らしていたとの目撃情報も出てきています。この人は「車に乗ったテロリスト」と乗用車のドライバーを批判しています。

しかし、この目撃情報は信憑性が低いです。何故なら「救護活動をすることもなく事故後車から降りることはせずにただ見守っていたという」の文が不自然だからです。次の画像は事故時の乗用車ですが、運転手側の窓ガラスがこの状態になっているのに「救護活動をする」のはおかしいですよね。救護活動される側です。